森林浴の凄い効果!ストレス解消やNK細胞活性化で免疫機能UPも
森林浴は何故ストレス解消や癒し効果があるのか
【フィトンチッド】
森林の中に入ると、ふわりと「いい匂い」がして清々しい気持ちになりませんか?
この匂いに包まれると、思わず深呼吸をしてたくさん空気を吸いたくなるほど気持ちがよく、心身がのびのびとリラックスするのを感じることができますよね。
いわゆる「森林の香り」というものですが、これは、森林には樹木から発散されている成分「フィトンチッド」が豊富に漂っているためです。
樹木にとってフィトンチッドの分泌は光合成と同じくらい大切で、生きていくために様々な働きをします。
細菌や虫に侵されないようにしたり、他の植物への成長阻害をしたりすることで、自らの身を守るための成分なのですが、これが人体にとっては非常に有益な作用をもたらします。自律神経を安定させたり、精神的な落ち着きを感じさせるのはこのフィトンチッドの作用。フィトンチッドが森の空気を浄化しているのですね。
【森林の緑色】
緑色という色は安定や調和を表す色で、非常に安心感を与えるという心理的効果があります。
インテリアやオフィスに緑を取り入れるのもまさに緑のリラックス効果を期待したもの。緑は暖色にも寒色にも属さないいわゆる中間色でありバランスのとれた色彩で、感情面での慰めを与えてくれます。心の乱れやストレスに対する反応を鎮めてくれる非常に有り難い色なのですね。
【1/fゆらぎ】
小川のせせらぎや小鳥のさえずり、そよぐ風の音。
自然界には様々な音が溢れていますが、そのリズムは「1/fゆらぎ」を持っています。
それは、完全に規則的でも、完全なランダムでもない、適度なゆらぎを持つリズムですが、人がこのリズムに触れると同調し、非常に心地よく安心感を得ることができるのです。自然界が奏でる「音」にも、リラックス効果があるのですね。
1/fゆらぎ (エフ分の1ゆらぎ) とは、
パワー(スペクトル密度)が周波数fに反比例するゆらぎのこと。ただしfは0より大きい、有限な範囲をとるものとする。
ピンクノイズとも呼ばれ、自然現象においてしばしば見ることができる。具体例として人の心拍の間隔や、ろうそくの炎の揺れ方、電車の揺れ、小川のせせらぎ音、目の動き方、木漏れ日、物性的には金属の抵抗、ネットワーク情報流、蛍の光り方などが例として挙げられる。
人体に与える効果については、利用者による体感以外は、科学的な証明はされていないことがある。工業製品では、それぞれの装置により測定法を検討し結果を報告している場合がある。
日本においては、家電製品・環境音楽CD・照明等の商品の売り文句としてしばしば用いられる。
【マイナスイオン】
マイナスイオンを含む空気を体内の取り込むことで、脳内がα波の状態になりリラックス効果があることが知られています。
森林の中の滝や小川など水のある所から発生しているとされるマイナスイオンが森の中で充満しているため、森の中にいると体が軽く快適感を感じることができると言われています。
ストレス解消だけでない森林浴の凄い効果
森林浴をするとストレス解消できることは、一度は誰でも体感したことがあるかと思います。
疲れた時や元気が出ない時、ついふらりと緑のある場所に足が向かってしまうのは、やはり「癒し」を求めているからなのでしょう。
森林浴をすると、体の中では様々な変化が起こっており、良い効果をもたらしてくれることが分かっています。
その効果を挙げてみると
- ストレスホルモンを減少させ、「緊張」「うつ」「怒り」「疲労」などの状態を緩和させる
- 副交感神経の活動が高まり、リラックスした状態を作る
- 最高血圧、最低血圧、脈拍数を低下させる
- 交感神経が抑制され、精神的な緊張を和らげる
- 自律神経の調整
- 抗がんタンパク質が増加する
- ナチュラルキラー細胞が活性化し、免疫機能がUP!
森林が人体に及ぼす影響が大きいということは以前から言われておりましたが、最近では「ナチュラルキラー細胞」というものに及ぼす有益な作用について注目が集まっているようです。
NK細胞(ナチュラルキラー細胞)とは?
NK細胞(ナチュラルキラー細胞)は、ガン細胞や体内に侵入してきたウイルス細胞などを攻撃しやっつけてくれるリンパ球の一種で、健康を維持していくために必要不可欠な免疫機能です。
ナチュラルキラー細胞は、生まれながらに殺傷力を備えており、体の中に悪いやつがいないかパトロールしている体の中のお巡りさん!
外敵が入ってくると、即座にえい!やッ!とやっつけてくれるのです。
ナチュラルキラー細胞が元気だと、風邪や感染症にかかりにくくなり、ガンに侵されにくくなると言われています。
そのため、健康維持のためにはこのナチュラルキラー細胞を活性化させることが非常に重要なのです。
森林浴で免疫機能UP!
免疫力を高め、ガンや感染症から守ってくれるナチュラルキラー細胞を元気にしていくことが健康維持の秘訣ですが、なんと、森林浴をするとこのナチュラルキラー細胞が活性化されることが実証されているのです!
2泊3日の森林滞在で、ナチュラルキラー細胞が約56%増加し、しかもその1ヶ月後も森林滞在前の23%も高いことからその効果は持続していることが示されました。
ナチュラルキラー細胞は、他の免疫細胞よりも率先して異常のある細胞を破壊してくれるので、このナチュラルキラー細胞の働きが低下すると、ガン細胞やウイルス細胞を破壊しきれずに発症してしまうリスクが高まってしまいます。
日々の生活の中での疲労やストレス、加齢、睡眠不足や飲酒、喫煙など、ナチュラルキラー細胞の働きが弱まる原因となるものは多くありますので、意識的に生活の中に森林浴を取り入れていくことは大変健康に良いことなのですね。
健康維持のためにも、是非月に1度ぐらいは森林浴に行かれることをおすすめします。
特に新緑の季節は、心身ともにリフレッシュされ本当に気持ちがいいですよ